BillyElliot

2000年に公開された映画リトルダンサーを舞台化した作品で、2005年にロンドンのウエストエンドで初演を迎えた話題のミュージカル

私は開幕直後の2005年にロンドンに行き、ミュージカルBillyElliotを観劇し、さらに、数年後にも再度ロンドンで観る機会に恵まれた。言葉の壁がありつつも、舞台から溢れんばかりのエナジー、人と人との繋がり、愛を感じ、大感動したのを覚えてる

そしてこの度の待望の日本語化1年にも渡る主役ビリーのオーディションその過程をずっと見て来たから、ビリーを演じる少年達への想いもひとしお。厳しいオーディションを歩んできた道のりそのものが彼らのビリー像と重なり、よりリアル感を増して泣けてくる

1984年、不況に喘ぐイギリス北部の炭鉱町を舞台に、バレエの魅力に取り憑かれた1人の少年と彼を取り巻く大人達の生き様を描いた作品。

家族愛、師弟愛、仲間、友情、男達の仕事に対する誇り、たくさんの愛、勇気、パワーに溢れ、観る者に深い感動を与え、希望の光を灯す

これは、単なる子供が主役のファミリーミュージカルではなく、どちらかと言えば、

大人が観るミュージカル

であると強く言いたい

私はよくそのミュージカルで最も言いたいことを的確に表現した言葉を、数あるナンバーの歌詞の中から探すのだけど、BillyElliotは、

Alwaysbeyourself

自分らしく生きる

さらに、もう少し加えると

Alwayswillbetrue

Haveprideinhowwelive

なのだと思う

炭鉱町という労働者の男社会の中で、男がバレエをやるということが決して受け入れ難い時代に、父が望むボクシングではなく、バレエに魅せられていくビリー

サッチャー政権の炭鉱閉鎖に抗する大規模なストライキに敗れても、なお自分達の誇りを忘れず生きて行こうとするビリーの父、兄を含む炭鉱労働者達

女装趣味で自分がゲイであることを自覚し受け入れているビリーの友人のマイケル。彼の個性はこの小さな炭鉱の町では受け入れられがたいものであり、ビリーが去った後に残された彼がどう自分らしく生きていくかが気になるところである。

人にどう思われようと、ありのままの自分で、誇りを持ち、自分らしく生きている彼らの勇気、潔さに涙する

いくつかナンバーをご紹介

TheStarsLookDown

不況にあえぎ、身体は蝕まれ、炭鉱という過酷な労働条件の下で、家族のため、仲間のため、我が町のために、必死に光を求め生きて行こうとする男達の熱いオープニングナンバー。

2回目以降の観劇では、ラストナンバーのOnceWeWereKingsで描かれている結末が頭をよぎり、オープニングから既に涙腺崩壊してしまう

Shine

ビリーが通うボクシング教室の後のバレエ教室で、偶然にもウィルキンソン先生と運命的な出会いを果たす。バレエなんて女のやるものだと思っていたビリーだが、自分の思いとは裏腹にバレエの楽しさにはまってゆく。

このちょっとした偶然が、自分の人生をも変えることになる。

最近、私も似たような経験をし、この運命的な出会いに物凄く感動してしまう人生を変えるはちょっと大袈裟だけどね。

とにかく輝くのと歌うウィルキンソン先生。これもまたとっても心に響く言葉である。

バレエ初心者の私としては、決して上手とはいえないドタバタしてる個性的なバレエガールズ、たくさんのバレエ用語に思わずほくそ笑んでしまう

ロンドンで初めて観た時、それなりに〜と言ってるようにしか聴こえなかったこのナンバー

イングランドの田舎町のため、あえて訛りのある英語の発音をしてるみたいで、、、実際、日本公演も北九州訛りで台詞を言っている。ちょっと違和感

子どものバレエ教室と、大人の炭鉱労働者と警官隊の衝突が見事に融合されている秀逸なナンバー

仲間のために、あるいは国家組織のために画一化される大人たちと、それぞれの個性で輝けと自由に踊り続けるバレエガールズとビリー。ここでも輝いたものが勝つ!とエネルギッシュに歌うウィルキンソン先生

衝突は次第に激しさを増しクライマックスに。と同時にビリーのバレエもメキメキ上達し、先生のレッスンにも熱が入る。シェネ、ピルエットとマスターしていくビリーに、バレエを始めたばかりの自分を重ねてしまい、その努力、達成感がわかるだけに涙がポロポロ泣くシーンではないんだけど。

TheLetter

ウィルキンソン先生は、ビリーのバレエの表現を引き出すために、ビリーが大事にしているもの持ってくるよう指示する。ダンスはテクニックだけではなく、自分の内なるものを表現するという。こういう先生にもいちいち感動してしまう

その中にあった亡くなった母親からの手紙。

このミュージカルの主題とも言える自分らしく生きるがこの中で母親からの言葉として歌われる。

もちろん、ここも号泣だわよ。

Ineverthingyoudo

AlwaysbeyourselfBilly

Andyoualwayswillbetru

手紙を読む先生はビリーの内面に触れ、2人の距離はしだいに縮まっていく。

HeCouldBeAStar

ビリーのバレエに対する情熱、才能に気づいた父。しかし、ロンドンのロイヤルバレエスクールの試験に行くには先立つものが必要であり、、、お金のために仲間を裏切り、スト破りとなり、再び炭鉱で働くことを決意する。

スト破りコールの嵐の中、炭鉱行きのバスに乗り込むスト破り達。その中にいる父の姿を見つけ、驚愕する兄トニー!

オヤジ、正気なのか?!

自分自身への裏切りだ!

と泣きながら抗議する。

耐えられない。心が引き裂かれる。

でも、ビリーに明るい未来を与えてあげたい。

もちろん、トニーにも。

あの子は輝ける。才能を伸ばしてあげたい。

チャンスを与えてあげたい。

出口が見えず泣きながら殴り合う父と兄トニー。

そんな中、1人の少年の未来のために、同じく貧しい生活の炭鉱仲間達が誇りをもって生きようとロンドンへの旅費を援助するのだった。実際にはこれだけじゃ全然足りず、スト破りの元仲間から大金を援助してもらうのだった。

ロイヤルバレエスクールの面接試験の最後にねえ、ビリー、踊ってる時はどんな気持ちですか?と尋ねらる。

言葉にできない

抑えきれない気持ち

ほんとの僕になるような

僕は舞い上がる鳥のように

まるで電気そう電気

胸で弾けて僕はもう自由

歌の後にビリー渾身のダンスナンバー自分の全てを表現できるよう、それぞれの得意分野が活かせるよう振付を変えているらしい。

OnceWeWereKings

ビリーのロイヤルバレエスクールへの旅立ちとストに敗れ現場に戻る炭鉱労働者達。

正面を向いてる炭鉱労働者達のヘルメットの電灯が後ろ向きのビリーを照らしシルエットとなる。

新しい世界へ旅立っていくビリーと、現実を受け入れ生きていかねばならぬ炭鉱労働者達との対比。

敗れたはずの炭鉱労働者達が高らかに誇りを歌い上げ、地中深く潜って行く姿が胸に突き刺さる。

愛する家族と仲間のために、命をも投げ打ち働いてきた彼らの生き様、それもまた、自分らしく生きること、人生の輝きの1つなのかもしれない。

もっと書くつもりだったんだけど、力尽きたから、これで終わるーダンスには全く触れられなかったわ

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